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「なぁ、見たことないけど中学校何処だった?」
急に話し掛けてきたのは、明らかに遊び好きという感じの金髪頭の男だった。
――正直、チャラチャラする人は苦手だったのであんまり関わりたくなかった。
「オレは波都二中(ハトニチュウ)!ちなみに名前は佐藤直也(サトウタダナリ)って言うんだ。よろしくな~♪♪」
そう言って、直也は菖蒲と多少強引ではあったが握手をした。
無視するのは相手に失礼だと思い、自分も一応自己紹介をすることにした。
「菖蒲。…永多菖蒲です。涼丘西中(スズオカニシチュウ)でした」
「えぇ!涼丘西中って言ったら隣町の進学校じゃんか!?でも、なしてこの高校に入ったの??」
直也はただ、ただ不思議だった。
涼丘西中は巷では、結構有名な進学校だ。毎年入学希望者が多く、倍率が高い私立だ。卒業後は各々、有名な高校に入学している筈なのだ。
直也は今日、初めて出会った目の前に居る人物に興味を抱いた。
――これからどんなことが起きるのかも知れずに
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