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同室の子待ってるかな?
鍵なくて入れてないかも……。
凍えて死んじゃってたら?……ってそれは、ないか。今、夏で暑いし。
自分の部屋のドアに手をかけると
ガチャリ…
あれ、開いてる。まさか、空き巣!?
おそるおそる、部屋に入る。
中には赤い髪の目つきの悪いお兄様がいました。
「あっ、空き巣じゃない」
「あ゛ぁ!?誰だ、てめぇ」
「あ、有吉 美津と申しますでございますでござる」
あれ?文法おかしくない?ござるって誰、俺!!
「くくっ……なんだよ、その言葉。面白いなお前」
あっ、笑うとコワくないなこの人。って何思っちゃってるの俺。相手ふりょーさんですよ!?
「気に入った。俺は、藤沢 亨だ。よろしくな美津」
スッと握手を求めてくる、ふりょーさんもとい藤沢君。
あっ、いい人なのかなと思い。ひしっと手をつかみ返した。
「うん、よろしくお願いします!!」
にっこりと笑うといきなり藤沢君は手を離し、そっぽを向いてしまった。
いくらか顔が赤いような…まさか、熱でも!?
「どうしたの?大丈夫!?」
「別に平気だ」
そう言って藤沢君は自分の部屋へと行ってしまった。
お母さん、やっぱり、ちょっとコワイ………です。
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