雪、足音。

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それを見て、私は微笑する。 私は静かにさっきと同じ場所に戻った。 さっき、ベンチに仲良く座って居た彼と女は全ての血が無くなっているくらいに萎んでいた。 ふふふ…………。 まるで、風船が萎んだ様だった。 私はそれを見て今度は満足げに笑う。 そう…………私=監視者。 そう、私は監視者なのだ。 だから、この町に飽きている。 それは、見飽きる程、この町を“監視”していたから。 私が空を見上げて、雪を監視していると……… 雪は強く降りしきいた。
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