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カードキーで部屋の鍵を開けると、目の前はリビングのような空間になっており、右奥にある扉がベッドルームのようだった。
奏子は、良くある、あからさまなラブホテルではないことに内心安堵したが、状況は同じことだった。
(こういう気遣いのあるところが、やはり女慣れしているところでもあるのか…。)
「何ボーっとしてんの?とりあえず座れば?」
何も言わずに部屋に入ったまま棒立ちしている奏子に目だけ向けて言うと、備え付けの冷蔵庫からビールを出した。
「奏子ちゃんも飲む?」
プシュッと、なんとも気持ちの良い音を奏でながら言う秀人を見ながら、ソファに腰掛けると、秀人は隣に座ってきた。
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