侍立異端

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明らかに実力を見誤っている黄色が飛びかかる、それを美少女は美しく受け流し美しくかわし、美しく…   「くどい!!」   流石の読心術だと感心した時には決着が付いていた。   アニ黄以外をあっという間に気絶させた少女…もとい、美少女は不敵に笑って槍を構える。   既に戦う意志を失ったアニキが子分を連れて逃げ去ると美少女は…   「ふう…もう美をつけなくていい!!」   俺を叱りつけた。   じゃあ心を読まないで貰いたい。   「ふむ、思った以上に肝が据わっている様にお見受けする…わたしの助けなどいらなかったかな」   「いや、お見事な槍捌き、感服した」   ふむ、と呟きこちらをみる少女の目は俺が珍しいのだろうか足から顔、顔から足までをふむふむ言いながら観察していた。   「失礼、似てはいるがあまりこちらでは見られないお召し物をしていると思って…つい、な…わたしは趙子龍、貴殿の名は?」   観察を終えた趙子龍さんがこちらの名を尋ねてきた、ふむ、助けてもらったし相手も名乗ったし…俺も名のるのが礼儀だな。   「俺は北郷一刀(きたごういっとう)と申す者、剣術修行の旅をしているのだが…」   「のだが?」   「ここは何処なんだろうか?」
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