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「こんなゲーム絶対勝てるわけないじゃない…」
高岸が悲しそうに言った。
俺だって勝てるかどうかわからない。
ただ、負けたら殺されてしまう。
そんなことにはなりたくない。
ここにいる全員もそう思っているだろう。
俺は地面に座った。
すると、俺と身長が同じくらいの男が近づいてきた。
顔は少しふっくらしていて幼い顔立ちをしていた。
「よっ!お前、北条って名前だったよな?」
「ああ、北条誠也だ。」
「俺は深山陸太!誠也、お前に頼みがある。」
陸太は真剣な目で僕を見つめた。
「なんだ?」
「率直に言う。俺と組まないか?」
「俺と…お前が?」
陸太はコクっと頷いた。
「ちょっと待てよ。俺とお前が組んでも、最終的には生き残れるのは1人なんだぞ?その時はどうするんだ?」
「その時は…じゃんけん!」
じゃんけんで俺の運命決まるのかよ…
なんだか少し笑えてきた。
まあ、どうせ俺が1人で生き残れるわけないからいいか。
「…わかった、組もう。」
「本当か!?ありがとう!」
陸太は俺の腕を掴んで喜んでいた。
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