ゼロの物語

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六月七日 朝 俺が窓の外を見ると、雨が降っていた。 《まだ、思い出すのか?》 「ああ、雨の日は特に‥‥」 今でも夢に見る、美しい白髪の女の子。 長いその髪を、彼女はいつもポニーテールに結っていた。 そして、彼女と過ごした時間。 それこそが戒めの過去の記憶。 忘れない、あの日俺が何をしてしまったのか。 「ハク‥‥」 そして、過ちは消えない。  
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