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八月二日 メグル宅にて
「最近の流行について学びたいのよね」
ナゴミがメグルに言った。
「ほう、それで私のところに来るとは、ナゴミもわかっておりますな」
「あんたが昨日『うえ~ん、補習イヤだよ~遊びたいよ~ナゴミ~家に来てぇ』とか言うから来たんだけど?」
「むむ、それでは私が無理矢理連れてきたみたいじゃないか。嫌なら帰っていいんだよ?」
「あ、帰っていいの?なら帰るけど」
「うわ~ん嘘です一人にしないで」
泣きつくメグル。
ナゴミは仕方なく腰を下ろす。
メグルは泣くのをやめ、話を元に戻した。
「で、最近流行ってるものが知りたいのか」
「そうよ」
「最近流行ってるものか・・・夏風邪とか?」
「ふざけてるの?」
ナゴミが立ちあがろうとする。
メグルはナゴミの足を掴み、目いっぱいに涙を溜めて彼女を見る。
「はぁ~、真剣に答えてよ。一応は悩んでるんだからね?」
「う~ん、最近は下火になってきちゃったけど、相変わらず『ツンデレ』が根強い人気を誇ってるよね」
「・・・『ツンデレ』?」
ナゴミは首をかしげる。
頭の上には?×37
「もしかして、ツンデレを知らなかったりするわけですか?」
「何それ」
「・・・最初はツンツン、あとでデレデレみたいな」
「あ~、扇風機の首フリ運転みたいな?」
風があたる時がデレ状態で、逆を向いてる時がツン状態みたいな?
ナゴミは自分で納得してしまった。
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