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気温はグングンと上がっていく。 康志と一葉は高速道路の上にいた。 あまり乗り物に強くない一葉を康志は気遣いながらゆっくりと走っていく。 その横を沢山の車が追い越していった。 「一葉もうすぐパーキングエリアだからな。」 「大丈夫だから康ちゃんもう少しスピードだしてもいいよ。」 「いいんだ、急ぐ用事でもないんだから。」 その前の日に康志の母親から電話がかかってきていた。 突然前触れもなく鳴った電話は一葉がとっていた。 ただ一方的に帰ってきて欲しいという内容で切れてしまったその電話の為に康志の実家へと向かっている途中だった。 ゆっくりと車は進んでいく。
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