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小さなパーキングエリアには大きな銀杏の木があった。 一葉はその下で背伸びをしている。 「うーん。体がかたまっちゃったよ。」 「もう少しだから。頑張れよ。」 「あはは、康ちゃんの方がお疲れ様だね。」 「やっぱ電車の方が良かったんじゃないか?」 「ううん、いいの。康ちゃんの運転してる姿見るの好きだから。」 「なんだよ、それ。」 康志は照れくさそうに言った。 ふと一葉はパーキングエリアの店を見やる。 「ねえ康ちゃん。ソフトクリーム食べたい。」 「大丈夫なのか?」 「大丈夫だから、ほら早く。」 康志の腕を引っ張って一葉は店に走っていった。
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