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高速を降りて車は細いあぜ道を走っていった。
舗装もされていない道をゆっくりしたスピードで康志は運転している。
その隣で一葉は寝息をたてて眠ってしまっていた。
道はさらに細くなり周りには田んぼしか映らない。
そしてその道の終点に康志の生まれた実家が見えてきた。
決して広くはない木造の平屋建てがポツンと建っていた。
「こんな小さかったかな…」
康志は久々に見た実家に妙な違和感を感じていた。
エンジンを切り隣の一葉をやさしく揺り起こす。
「一葉ついたよ。」
「うん。ごめんねむっちゃってた。」
一葉はウトウトしながら体を起き上げる。
「疲れたー。」
車から降りた康志は思いっきりのびをしている。
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