9月12日

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あなたへ ここにきてからどれ位の季節が過ぎただろう… あなたに会えなくなってから日々の過ぎ行くスピードが自分の生きる気力と共に段々と加速していくような気がします。 その焦燥感に僕は耐えきれず読まれる事のないあなた宛のこの手紙を書いています。 思えば、ごく普通の暮らしの中で確かな幸せを感じていられたのは、あなたがいて僕に伝わる愛をくれていたからだと離れて今さら気付きます。 今はただ、あの頃の様に二人楽しく笑っていたい…叶わぬ気持ちに胸が痛みます。 僕が死のうと思ったのは、あなたに対する罪悪感だけではなく、あなたに会えない寂しさが大半であることは最近自分で気付いた事でした。 夢にまで見るあなたの笑顔が僕を苦しめるのです。 一葉… どうかあなたは幸せに。僕が出来なかった幸せに、生きて笑っていてください。
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