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「康ちゃん。おかえりなさい!ビックリした?」
元気な声で話しかけてきたのは康志の妻の一葉(かずは)だった。
一葉は康志の顔を覗き込みながら目をキラキラさせている。
「今日康ちゃんの誕生日だからって洋介君たちも来てくれたんだよ。」
みると一葉の妹の小羽(こはね)とその彼氏である洋介(ようすけ)達も集まっていた。
「ほら康ちゃん。一言一言。」
一葉はマイクを持つような仕草で康志の口元に手を近づけて言った。
「えー。この度は僕のなんかの為にこの様な会を開いていただいて…」
「お兄ちゃん堅いよ~。」
言い終わらないうちに小羽がつっこんだ。
みながハハと笑う。
「とりあえず座って乾杯しましょうよ。」
となりで洋介が言う。
「だね。せっかくの料理が冷めちゃわない内に座って。」
見ると食卓の上には豪華な食事の用意がされていた。
まるでコジャレたレストランの様に傍らには氷に冷やされたシャンパンまで用意されていた。
「気合い入れたんだから一杯たべてね!」
言いながら一葉は盛られたサラダを取り分けていく。
「じゃあいただきます!」
四人は食卓の豪華な食事に思い思いに箸を付けていった。
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