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その感情を適確に表現する言葉を、私は知らない。
そこを敢えて言ってみるとすれば、それは何かしらの罪を犯してしまった時の後ろめたさや、遠い昔の出来事を想う懐かしさや寂しさ、その他いろいろな思いを一緒くたにし、それぞれの一番強い部分だけを取り出して昇華させたような、そんな感情である。
そのような得体の知れない感情(もの)が胸の底に重たく留まるようになったのは、いつからだっただろうか。
――ああ、そうだ、私が故郷を捨てることを決意した、あの日からだった。
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