まるで悪魔のような

まるで確認するように

痛みに顔を歪めながら周りを見るとバタンッと大きな音を立てながら窓が閉まり、問題のハエはテーブルの中央の席に集まり始めていた。
それはどんどん人型に、そして一人の男の姿に成った。

「お帰りなさいませ。ベルゼブブ魔王様」

ルナが冷静だったのはこのハエがベルゼブブだと知っていたからか。言ってくれればいいのに。

彼女が深々と頭を下げる。と、同時に俺の頭をテーブルへ叩きつける。

「痛ぁぁぁあ!!なんでだよ！おかしくない!?」

もう今日こんなんばっか！俺ばっかりひどい目にあってる気がするぞ。

「はっはっはっは」

ベルゼブブは手を叩きながら本当に可笑しそうに笑っている。こいつ、他人事だと思って……

「早速仲良くなっているじゃあないか」

「どこをどう見たら!?」
「……どこがですか」

綺麗に重なり合う声。

「「…………………」」

……なんだよ、この空気。ルナも顔を紅くするなよ！うわ、穴が有ったら入りたい！

「ホントに面白いな君たちは。それより食事にしないか」

そう言って、手を叩くとテーブルの上に出来たての食事が出現する。これも魔術かよ！俺も出来るようになりたい！っと、それよりもまずは食べないとな。