まるで確認するように

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見たことも無いような豪華な食事に舌鼓を打とうとした時、ルナが立ったまま食事に手を付けてないことに気が付いた。 「ルナは食べないのか?美味そうだぞ?」 「…いえ、お気持ちは嬉しいのですがただの使用人の私に魔王様とお食事する資格はありません」 「え?! ただの ?はっはっは、冗談よせよ。普通使用人は他人の関節は外せ───」 ガコッ 肩が脱臼していた。 本当の事を言っただけなのに…。 「………とりあえず、席に座って一緒に食事しませんか?」 俺は自分で外れた肩をはめ直ながらもう一度言ってみる。 「……だからダメだと、」 「アルジェント君も共に食べようじゃないか」 ルナの言葉はベルゼブブに途中で遮られてしまった。 「…本当によろしいんでしょうか?」 「君は私の誘いを無下にするのかい?」 そう言われてルナはすごく困った顔をしていた。困った顔のルナも可愛いな。笑った顔もいつかは見れないだろうか? 「食事は皆でした方が良いに決まってるだろ?」 俺も最後の一押しをする。ルナはこっちを見て、「…………ありがとうございます」と物凄く小さな声で呟いた気がした。
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