まるで確認するように

3/26
前へ
/339ページ
次へ
最近、俺の住む街では殺人事件が頻繁に起きている。しかも金品も盗み出しているらしい。 この話を聞いたとき心配になった俺はいても立ってもいられなくなって、その日からニーナを学校へ送迎している。 え?親バカだって? なんとだって言えば良いさ! ニーナだってまんざらでもなさそうだしな。 でも、あの日だけは違った。 いつも通り、ニーナを迎えに行く支度をしていた時だった。 普段、誰も訪ねて来ない我が家のドアがノックされたのだ。 扉を開けると白いローブに身を包んだ男たちが5人ほど家の前に立っていた。 俺はこの格好を見たことがある。天下のお役人様だ。 「……なんの用ですか?税金の取り立てだったら先日、支払いましたよ」 「いや、今日は最近起きている殺人事件について用があって来た」
/339ページ

最初のコメントを投稿しよう!

898人が本棚に入れています
本棚に追加