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……………
『気がついたのかい?』
「友、雅…ドノ…」
『随分と眠っていたが、躰は平気かね?』
優しく語りかけてくる友雅に鷹通は暫く訳がわからない表情でいたが、それは直ぐに現実を迎えた。
「と、友雅ドノ…//、か…躰は全く平気ですので///」
『フフッ…、あれだけ乱れた割に…もう回復したとは』
「っ………///」
鷹通は、先ほどまでの己の忘我の様を浮かべて更にその顔を紅く染め羞恥した。
『フフッ…冗談だよ鷹通。実に………』
「実に?」
友雅は続きの言葉を、鷹通の耳元で伝えた…。
『この世の誰よりも愛らしかった。この私が我が身を失うほどにね…。』
その囁きに応えるかの様に、鷹通は自分から友雅の唇を塞いでいった。
「お慕いしています…友雅殿//」
『私の心は言わずとも伝わっているだろう?フフッ。』
こうして甘く語る二人を月は照れくさいとでも言っているかのように、雲はその月を隠してしまうのだった。
終。
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