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夜も更けてそろそろ午前1時を回ろうとしていた。
司は窓の外の照明に充てられた木々を、ただボンヤリと見ていた。
「待たせたか?すまないな」
ふいに声を掛けてきた大柄な男に視線を移すと、目元を緩ませた。
「いやこっちも閉店後に押し掛けたのが悪いんだ」
ここは司の同級生である川崎がオーナーのレストランだ。
日中には自然の光が溢れる様に設計されているが、夜は夜で温かい色の照明がふんだんに使われている。
「いいのか?嫁さんほっといて」
川崎は司にワインを注ぎながら横に座った。
「今日は家に居ないんだ」
「何だよケンカか?」
川崎が投げ掛けた問いに司は少し笑って返した。
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