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「赤ちゃん見ました?」
彼女の問いに笑顔で答える。
「口元が君に似ていた」
彼女はフフッと笑った。
「まだ分かりませんよ」
彼女の髪を梳きながら汗も一緒に拭ってやる。
彼女は気持ち良さそうに目を瞑った。
「瑠璃…俺の子を産んでくれて有り難う」
そう言うと彼女は照れた様にまた笑った。
産まれたばかりの我が子をまじまじと見ながら思う。
(……小猿…いやいやいや…俺の子か…)
数年後、この小猿と瑠璃争奪戦を繰り広げるのは言うまでも無い。
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