巨匠堕つ

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雲風山の山頂、小さな山小屋の工房があった。 主の名をアフリカ橋、そして弟子の名をソニンと言った。 アフリカ橋は大陸に名を轟かす巨匠で、アフリカ橋の作品には時にウン億円の値がついた。数々の作品を作り続け、もう八十にもなるアフリカ橋の体は病魔におかされていた。アフリカ橋は自分の命が長くない事にかんずいていたのだ。 床についたアフリカ橋は言った。 「ソニン、ソニンや、わしはもうながくはない。今作っているやつがきっと遺作になるじゃろう。これからはソニン、おまえがアフリカ橋の名を継げ。おまえには私以上の才能がある。」 ソニンは巨匠の床の前で正座し、静かに話を聞いた。 「わしが若い頃は、まだこの業界は人に理解されず、そりゃあ世間の反応は酷いありさまじゃった。ひどい言われようじゃったよ。この売春婦と罵られ巨大な狸においかけられた事もあった。それでも逃げずに頑張って私が先駆者としてこの業界を引っ張ってきた。」
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