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山田くんが羅刹のごとき速さで座布団をもってきてアスガルドに渡した。
アスガルド「なっ、なんだ!?」
アスガルドは困惑した、こんなに手厚く歓迎された事は、孤児だったアスガルドにはなかったからだ。
円楽「例え君が暗殺者だろうとも、その口からとんちのきいた言葉がはっせられるなら、私は最大限の敬意をはらい君に座布団をあたえなければならない。死ぬ間際まで、結局私は落語家なんだよ。」
アスガルドはなぜだか涙がぼろぼろとこぼれおちた。この人は器が大きすぎる、自分には殺すことができないと解ったのだ。
アスガルド「私が間違っていました。あなたのような人を見たことがない。もし許されるなら、あなたの弟子にしてくれませんか?」
円楽「もちろんだとも、君はもう私の弟子だ。新しい名前もあたえよう。さあ、このピンク色の袴を着なさい。」
そう、後の好楽である。
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