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もう少しで俺たちは高校を卒業するわけで、この学び舎とも別れを告げる。
この第1ボタンを見ているだけで胸が痛む。
そう、誰にもこの俺の第1ボタンにまつわる過去の出来事は話しておらず
ただただ傷を癒やすべくその当時の記憶を忘れる事だけを考えていたのだ。
「弘奈…なにしてんのかな…。」
「あ?なに?誰よ♪」
…呟いた一言を声に出していたのに気付かず、幹弘に尋ねられる。
「なんでもねーし。」
このまま忘れられるはずもねぇーか。
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