それぞれの思い

4/5
前へ
/9ページ
次へ
アルがカトリナさんと組んで1ヶ月が経った。 いつも仲良さそうな二人を見てはチクチクと心が痛い。 何で? これでいいはずなのに・・・アルがカトリナさんに向けて笑う度、胸が張り裂けそうなんだ。 ずっと、僕にそんな笑顔を向けてた癖に!! ノアはズンズンと俺たちに向かって歩いて来る。 そして、俺の胸ぐらを掴んで睨みあげている。 エリル「ゼロくん!?」 私はビックリして目を大きく見開く。 大人しくていい子なのに、ルネサスの胸ぐらを掴んでいる。 アル「ノ・・・ゼロ・・・」 俺は嬉しくてつい笑顔になってしまった。 今まで何もしてこなかったノアが俺の胸ぐらを掴んで睨んでいる。 僕はハッとしてアルを離した。 僕は何がしたいんだ? これでいいはずなのに・・・僕はアルにカトリナさんを進めたはずなのに・・・ 僕は頭がグルグルして混乱する。 とりあえず、俺がする事は・・・ エリル「ルネサス!?」 私は驚いた何故なら、ルネサスがゼロくんを抱き締めているから・・・ それから、わかってしまった・・・ルネサスがずっと思い続けていたのはゼロくんだって事・・・ 本当は悲しいはずなのに、どこかスッキリとして、私は二人を暖かく見守るしか出来なかった。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

199人が本棚に入れています
本棚に追加