第八章 重なった三重奏

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宗吾はさておき、味方である沼津までも敵に回してしまっては、罰が悪過ぎる。 「すみません、沼さん。余計な事で取り調べの邪魔をして。じゃあ、後はお願いします」 要はそうゆうと、そそくさ逃げるように部屋を後にした。 取り調べ室を出ると、要は廊下の壁に寄りかかり、呆然と考えに葺っていた。 宗吾は明らかに、箕輪と室山を知っている。それに、9年前の隠された秘密にも関与してるとみてまず間違いないだろう。 箕輪と室山が、9年前の幼女事件を通じて繋がりがある事は既にわかっている。そこに、宗吾も交わる何かがあるとゆうのか…。 そもそも9年前の幼女事件に、隠す程の秘密がどこにある。当時の調書を見た限り、犯行現場にあったDNAは容疑者のものと一致しているし、裁判でも容疑者の犯行は決定付けられ、死刑判決も下されているのだ。 そう考えると、幼女事件はまったくの無関係だと思わざるをえなくなる。
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