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私の名は、西野 琉依(ニシノ ルイ)。
27歳。独身。恋人募集中。
母は幼少期に他界。
父は普通のサラリーマン。
父子家庭ではあったが、極々普通に育てられ、今は花屋で働いている極々普通の女。
今日まではそうだった。
全ての始まりは、一本の電話から……
働いている花屋が定休日で、仕事が休みだった私は自宅で一週間ぶりの休みを満喫していた。
夏の陽射しが降り注ぐ中、朝から洗濯を始め、布団を干して、家中の掃除をしてと、溜まった家事を片付け有意義な時間を過ごしていた。
全ての家事をやり終え、まったりと過ごす午後。
冷房が苦手な私は窓を開け、扇風機を回しながらリビングで愛読しているファッション雑誌を眺めていた。
そこに電話が鳴った。
「今、出ますよ…」
ソファーから腰を上げ、ぼやきながら受話器を取った。
「西野です。」
『琉依、良かった…、家に居たんだな。』
電話の相手は父親だった。
「何かあったの?」
安堵の声を上げた父に僅かながら不安を感じ尋ねた。
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