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「ぷっ。何よそれ。あたし、愛されてるなぁ。オーナーお元気？」
ちなみにオーナーは、たしかもう60代になる。渋いおじ様だ。
「はい。徹さん（息子）が店長になって、きりもりするようになってからは悠々自適な感じで。
今まで苦労かけた奥様に孝行するんだって。
しょっちゅう旅行してますよ」
「あらぁ。オーナー素敵。って伝えておいて」
「わかりましたっ」
「いいなぁ。早く俺もそうなりたい」
ナシゴレンとサラダを持ってきてくれた工藤さんが、しみじみとそう言った。
「工藤さんて、お子さんいらっしゃるんですか？」
まどかが聞いた。
「うん。二歳」
「えっ？二歳？？」
「そう。由実ちゃん今、思い出しただろ。あの話。あれは正直きつかったんだー俺。うちのチビ1歳、幸せ真っ盛りだったからね。
今も幸せだけどな」
そうだ……あの人の子供も、もし産まれていれば二歳……。
今は順を追いたいので、
その話は、また後ほど。
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