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「うん。女の子のほうは接客されてないからわかんないけど、笑顔と雰囲気は合格ね」
私は、レジに立つショートヘアのボーイッシュな女の子を見つめながら言った。
「さっきのぼくちゃんは……お客様になのか、私個人になのかわかんないけど、若干ビビッてたわよ」
「あははっ。それはきっと、由実さんだからですよ」
「えっ。なんでよ」
「だってぇ。由実さんは他人を緊張させる雰囲気あるんですもん」
「まどか……あんたね、そういう失礼なことを平気で言う……」
「失礼?とんでもない。由実さんが近寄りがたいぐらいの美人だって言ってるんですよぉ」
ああ……ほめられてるんだかなんだか、わかりにくい!!
と、軽く注意をしようとしても、
まどかの無邪気なクルクルおめめを見ていると、叱る気が萎える。
なんせ私は今日、とにかく機嫌が良いのだ。
「何か食べますか?」
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