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え……?なに……今の。
ああ、この人が……的な言い方。
あたし有名人?
まぁいい。あとでまどかに聞こう。
ここはあの人・森真二郎との思い出の場所……。
私と彼の距離が一気に縮んだあの日、
あの人はこの窓際の席で長い脚を組み、
ぼんやりと外を眺めながらコーヒーを飲んでいた。
私たちの出会いは約二年半前。
短大卒業間際の合コンだった。
明日の主役・花嫁の真理子は、その合コンで知り合った人と結婚する。
つまり新郎は彼の友達。だから明日は会・え・る♪
最初の合コンの時、一次会では隣に座ったんだっけなぁ……。
あの時はまさか
こんなことになるだなんて、
夢にも思ってなかったけど……。
「ども。森真二郎ですヨロシク」
ジョッキを軽く上げて私にそう挨拶してきた彼に、私は自分のジョッキをカチリと軽くぶつけ、
「岩崎由実」
と、ぶっきらぼうな挨拶を返した。
そして
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