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「お前、今度誕生日だろ。プレゼント何が良いんだ?」
「獄寺。」
ゴンッと、獄寺が山本の頭を机にぶつけた。
考えても答えが変わらないとは何事だ。
「んじゃあ…。オレの誕生日、ずっと一緒にいる…とか。」
珍しく一生懸命頭をフル回転させ、出した答えだったが、
「は?んなの、当たり前だろ?」
獄寺の中では既に決定事項だった様だ。
今更顔を赤くしながら言い訳しようとしている。
「そうだ、獄寺。」
「な…んだよ。」
何かを思い出したように、山本が言った。
「オレ、まだ獄寺に好きって言ってもらってない。」
ガタンっと、獄寺が席を立った。
「なぁ…獄寺?」
オレの事好きか?
獄寺が席に座り、山本をじっと見た。
そして、しばらくの沈黙の後、口を開いた。
「オレは、お前…の、事を、その……す、好き…だ!!」
最後だけ、やけに力の篭った告白だった。
それを聞いた山本は、フルフルと震え、そして…
「獄寺ー!!もう一回!もう一回!!」
調子に乗り始めた。
「誰が言うかっ!!」
「じゃあ、誕生日にいっぱい言ってもらうのなー♪」
「なっ…///」
それにしても、どうしよう…。
二人が待っていてくれたのは嬉しいけど。
寝てたオレも悪いんだけど…!!
でも…起きれねぇ…!!
―甘い言葉を君に―end.
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