∽終わりへの始まり∽

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僕はまだ赤信号のため横断歩道手前で止まる。   「…あれ?」   気が付くと反対側の横断歩道にスーツ姿の男が立っているのが見えた。   反対側の道はなんの障害物がなくこちらからクリアに見え、いつ誰が来ても見える。   しかしあの男はいつ来たかもわからない。   それにあの男の人………遠くてはっきりわからないが、髪だけでなく顔までも真っ白だ。   なんだかわからないけど…怖い。   「パッ」   ちょうどその時、赤が青へと変わる。   渡らなければ。   走っていけば…大丈夫!   僕は一気に地を蹴り出きるだけ男を見ないように走る。   ちょうど半分を過ぎたあたりでふと前をみてしまう。   「…えっ!?」   僕は目を疑った。
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