桃園の誓い

11/21
前へ
/68ページ
次へ
一刀 「あ、あのー……その、天の御遣いって一体何のこと?」 関羽 「この乱世に平和を誘う天の使者。……自称大陸一の占い師、カンロの言葉です」 一刀 「乱世って?」 張飛 「今の世の中のことなのだ。漢王朝が腐敗して弱い人たちからたくさん税金をとって、好き勝手してるのだ。それに盗賊たちも一杯一杯いて、弱い人を苛めてるのだ!」 劉備 「そんな力無い人達を守ろうって立ち上がったのが、私たち三人なんだよ。だけど……私たち三人の力だけじゃ何も出来なくて……」 関羽 「どうすれば良いのか、方策を考えているところでカンロと出会い……」 張飛 「その占いを信じて、鈴々たちがここに来たってすんぽーなのだ!」 一刀 「寸法ねぇ……で、天の御遣いってのが居るはずのこの場所に、俺が居たってことか……」 もう、まるっきりアニメかゲームで良くある設定だよなぁ 一刀 「でも残念ながら俺、そんな大したものじゃないよ?魔法……というか仙術?なんて使えないし、剣(刀)なら……けっこう使えるけど」 張飛 「えー……仙術使えないのかー。お兄ちゃんダメダメなのだ」 一刀 「う、ごめん……」 そんな残念そうな顔をされると、思わず謝っちゃうけど……俺、間違ってないもんなぁ? 劉備 「それでも!あなたがこの國の人間じゃないっていうのは、隠しようもないはずです!」 一刀 「うん、それは確かに」 劉備 「でしょでしょ!だからあなたは天の御遣いってことで確定です♪」 一刀 「う、うーん……」 三段論法にもなってないんだけど。────と、苦笑を漏らすと同時に 盛大に鳴り響く腹の虫。……頼むから空気読んでくれよ
/68ページ

最初のコメントを投稿しよう!

639人が本棚に入れています
本棚に追加