始まり

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一刀 「これっていつの時代のモノなんだろうな?」 及川 「パンフレットには後漢後期とかって書いてるで」 一刀 「後漢後期っつーと……三國志の時代か。すげーな。1800年前ぐらいの遺物かよ」 及川 「……すげーな、かずピー」 一刀 「は?」 及川 「三國志とか1800年前とか。よーそんな知識もっとったなぁ、自分」 一刀 「なんで?こんなの常識じゃね?」 及川 「そんなもんが常識でたまるかい!かずピーってもしかして歴史マニア?」 一刀 「マニア……かめなぁ。田舎の爺ちゃん家にその手の本がめちゃくちゃたくさんあってさ。 ガキの頃は休みのたびに行って、修行の合間に読みあさってたんだ」 及川 「かずピーって田舎どこやっけ?」 一刀 「鹿児島。……っても、俺自身は生まれも育ちもこっちだけどなぁ」 及川 「ほー。……ってか、修行って何のよ?」 一刀 「剣術と刀工だよ。俺の家系は昔から道場と鍛冶屋をやっててな。俺も強制的にやらされてたんだ」 及川 「……かずピー、ホンマに今の時代の人間か?修行とか剣術とか。なんかキモイわ」 一刀 「言うに事欠いてキモイってなんだよボケ」 及川 「いやいやマジで。現代の男子学生が修行とかって、マジでおかしいて」 一刀 「仕方ないだろ。古い家系なんだから。道場主で鍛冶屋の息子が弱かったり、刀が創れないのは許せないって考えなんだよ。俺の爺ちゃんもオヤジも」 及川 「……よーグレへんかったな、かずピー」 一刀 「ま、剣術も刀も好きだったし。辛くはあったけどイヤでは無かったからなぁ」 及川 「んで、フランチェスカに来て剣道部に入って……そんなに強なって何がしたいん?」 一刀 「今の目標は俺より強い奴に勝つことかな。それよりも後のことはわかんね」 及川 「ほーか。ま、がんばりんさい」 励ますように俺の肩をポンポンと叩いた及川が、 及川 「おろっ?あいつ、さっきの奴ちゃうの?」 俺たちから少し離れた場所で展示物を見ている男子学生を指さす
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