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まるで親の敵にでも出会ったように、殺気だった視線を展示物に注いでいる
及川
「かずピー?」
一刀
「おっ?あ、ああ。なんだ?」
及川
「ボケーッとしてるけど、どしたん?あいつに何か用でもあんの?」
一刀
「いや……そういうワケじゃないんだけどな」
及川
「ほんならさっさと見て回ろうや。もう時間もないねんし」
一刀
「そりゃおまえの都合だろ」
及川
「もちっ!一人で待ってるあの子のためにも、俺は早くあの子に会いに行かねばならんのやーっ!」
一刀
「へいへい。……わぁーったよ」
恋愛に熱中する及川の熱気にあてられ、俺は肩を竦めながら少年から意識を逸らした
それから俺と及川は、歴史資料館を隅々まで見て回った
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