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「ありがとうございます!」
千代は再び満面の笑みになった。
千代も優しい姉が自慢であり,大好きだった。
「それじゃ、捕まってくださいね。」
姉のその言葉に,千代は美弥の腰辺りにギュッと抱きついた。
それを確認すると,美弥は念を組み始める。
美弥も千代と同じく,着物が変わった。瞳と同じ黄金色だった。
透き通るような黄金色の羽衣は、美弥の美しさを一層引き立たせる。
美弥の周りに霧が発生する。先ほど千代が宙に浮いた時よりも濃い霧だ。
そして次の瞬間…
2人の姿が廊下から消えた。
2人が゙飛んだ゙先は客間だった。
畳の上にフワッと到着すると,美弥の服装が袴に戻った。
「お待たせしてしまいました?」
美弥は客間にポツンと座る1人の男に声をかけた。
「いやいや…大したことはないよ。」
男は立ち上がって美弥の前まで来た。
そして美弥の頬に優しくキスをした。
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