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「…なんか変だと思った」
「海翔?」
「フッまぁいいか」
可愛らしく首を傾げる輝羅を見れば、そんな事も気にしない。
「海翔、どこか行っちゃう?」
「俺はどこも行かないよ。
輝羅とクラス一緒だし、部屋も一緒だから」
「本当にっ?」
「本当。だからずっと一緒にいれる」
「えへへっ、やったぁっ」
「輝羅」
「なぁに?」
僕が返事をすると、急に僕の視界が真っ暗になった。
「ほえっ?」
でも海翔の匂いがして、抱きしめられてるんだ。ってすぐに分かった。
海翔だと分かり、僕も海翔の背中…と言うか背が足りないので腰辺りだが、僕もぎゅうっと抱きしめた。
「輝羅の匂いがする」
「海翔の匂いもする」
お互いにクスッと笑い合い。僕はそのまま、安堵するように、海翔の腕の中で、眠りについた。
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