はじまりは不意に 大鳥

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収録が終わった。 周りに調子を合わせていたが、何をしゃべったのか覚えていない。 とにかくやっと終わった。そう思い、1人で楽屋へ向かう。 今日の楽屋は個室で、春日とは別の部屋だった。 机と椅子しか置いていない無機質な部屋。よろけながらも椅子に腰掛ける。 「あぁーー…」 体が鉛のように重い。 机にもたれると、もうこのまま俺は机と一体化して溶けていくんじゃないかと思った。
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