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落ち込んでいるウィルバーを見て苦笑するアクス。あえてヘタレを訂正しない。どうやらアクスはウィルバーと違って、ダルそうにしてはいるが前向きな性格らしい。
なんと言うか、得な性格である。
巻き込まれた方の人間の筈なのにミレスト達とすぐに打ち解けて、今ではチーム名を何にするか考えていた。
「せっかく4人集まったんですから何か良い名前がいいですよね~…ミレさん、何かありませんか?」
なかなか思いつかないのでリオンがそうミレストに聞くと、突然ミレストが俯き、ふっふっふと怪しげに笑う声が聞こえてきた。
「ふっふっふ…よくぞ聞いてくれたリオン…実はもう考えていたのだよ。」
そうミレストが言うと、ガバッと顔を上げる。表情は満面の笑顔だった。ミレストは、今日見た中では一番の笑みを浮かべている。余程自信があるのだろう。
「その名も、“ブルーバード”!幸せを運ぶ青い鳥さ…♪」
「ブルーバード…?」
予想していたのと、大分違っていた。彼女が考えたとは思いにくいファンシーな名前に、アクスは拍子抜けたような表情を浮かべている。
だが、ミレストはお構い無しに色々語り始める始末だ。
困惑しているアクスに、リオンがそっと耳打ちする。
「ミレさんは、鳥が大好きなんですよ。」
「あ、理解したッス。」
どうやら、彼の適応力は相当高いのだろう。もう、理解してしまったのだから。
こうして、ブルーバードはやっと結成されたのであった。
これから、どうなるのかねぇ。
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