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昔…と言うよりは、今現在。アーレイベルグなる王国には、二つの生命体が、お互いの生き残りを賭けて戦争をしているのでした。
次世代の兵士を養成すべく、作られた「王立アーレイベルグ防衛学園」で、物語は始まります。
・・・
「入学、無事にできて良かったねぇ。」
「そうですね!ミレさん~。」
今、入学式を終えてフラフラと学園内をさ迷っているのは、ミレストとリオンである。
彼女らは、言わば「旅人」。本来はこの世界の人間ではないのだが、語ると長くなるので割合する。
二人は職員室を筆頭に様々な教室を転々した後、腹が空いたのか食堂に入ったのであった。
この食堂の飯は、量は少なく味は微妙で有名らしい。しかし、余りにも空腹なのか味覚音痴なのか完食。
ただ、足りなかったのか、ハチミツレモン(ミレスト産)をつっついていたのであった…。
ウィルバー視点
―――
(あの、二人が…メリルのお友達かぁ…)
食堂の一番良い席を陣取る二人の女の子に、オレには用があった。
しかし、中々話し掛けられなくてもじもじしてしまっていた。
男なら、腹をくくるべきなのだろうが、ムリ、ダメゼッタイ。
「ウィルバー…がんば!」「え、え、ちょっと…!」
ばーん。
寂しいからと、着いてきて貰ったアクスに背中を押され、オレは彼女らのテーブルに突撃してしまった。
…頭から。痛いのを我慢して顔を上げると、一人は面白そうに笑んでいて。もう一人は不機嫌に睨んでくれた。
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