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-政宗Side-
もう
あれからどのぐらいの時間が過ぎただろう
自分の最愛の人が出て行ったこの門の前で
俺は泣くことしか出来なくて
だけどもうその涙も枯れた
もう、一生分の涙を流したんじゃないかってくらい泣いたから
でも立ち上がれなくて
呆然と門の前で経たり込んでいるだけで
もうここには居ないのに....
そのままずっと門を見ていると
後ろから声が聞こえた
「...政宗様....」
小十郎の声だ
自分を呼んでいるのに
返事をする気力もない
「..政宗様...
お部屋に戻られませぬか？
何かあったのなら、
この小十郎めがお聞きしますので....」
心配そうに言う小十郎
その声が今の自分にとっては凄く暖かくて
枯れたと思っていた涙が
また溢れて視界を霞めた
気づいたら自分から小十郎の胸に飛び込んでいて
そこで初めて
声を出して泣いた
今度の涙はなかなか枯れなくて
でも小十郎は何も言わずに
俺の頭を優しく撫でていてくれた
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