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『桜…翔…』
「空…!!」
私たちの目の前にいたのは、紛れもなく空だった。
『悲しませて、ごめんな。俺もずっと見たかったんだ。翔、桜を連れてきてくれてありがとな。桜、俺はずっとこの桜の雲の上で見守ってる。だから、もう泣くなよ』
空が私の頭をそっと撫でた。そのまま、空の姿は霞んで見えなくなった。
「空…ありがとう。もう、泣かないよ。約束」
「ずっと見てろよ!また来るからな」
私たちはしばらくの間、桜の雲と空を眺めた。
―――これから先もずっと青空でありますように。
―――これからも三人で桜の雲の上で逢えますように。
そう、願いながら…
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