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「ねえ、紫神くんかっこよかったよね」
美咲が綾香に話し掛ける。
「そうだった?」
教室内は転校生、紫神恭夜【しがみきょうや】の話題で持ち切りである。
(何で恭夜が転校してくんのよ!)
綾香はホームルームでの出来事を思い出した。
・・・
小谷に呼ばれて入ってきたのは銀髪ショートヘア男だった。綾香も銀髪に目が言った。が、恭夜はロングヘアで羽が生えている。何より普通の人には見えないのでただの偶然でだと思った。
「え~、紫神恭夜です」
声と名前で恭夜本人であることがすぐにわかった。
(何で恭夜が出てくんの!?しかも、あの恰好はなに!?髪も羽もどうしちゃったのよ!)
綾香がいろいろ考えているうちに恭夜の自己紹介はいつのまにか終わってしまったらしい。
「紫神はまだやることがあるから1時間目は出られん。次の先生にもそういっておくように。じゃあホームルームは終わりだ」
そう小谷は言って恭夜と一緒に教室を出ていった。
・・・
そうして今が1時間目が終わっての休み時間である。
「そうだった?っじゃないよ!絶対かっこよかったって」
「そんなこと言っていいの?美咲にはちゃんと彼氏いるじゃん」
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