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“…驚いた。お前も素直に御礼とか言えんだな。いつも怒ってばっかだったから”
“怒ってばっかだったのは恭夜のせいでしょ”
「話戻すけど、2人どうするの?」
「美咲は彼氏とデート三昧でしょ?私は…」
(この連休が最後だから…)
「旅行にでも行こうかなぁ」
「一人旅?それ寂しくない?私、何日か空けようか?」
「わざわざそんなことしなくていいよ。彼氏と楽しみな」
(それに一人じゃないし)
恭夜のことを見ると目があった。
“どうかしたか?”
“ううん、なんでもない”
その光景を見て美咲は恭介に近寄る。
「あやが男の子のこと名前で呼ぶなんて初めてなんだからよろしくね」
恭介にしか聞こえないように言った。
(ん、何話してるんだろう…)
「よろしくって何を?」
恭介も綾香には聞こえないような声で答える。
「何ってわかってるくせに。あやのことばっか見てるんだから紫神くんも興味あるんでしょ?」
(今はあや死神だからあやを見てんのは当たり前だけど、興味って何だ?まぁいっか、適当に答とこ)
「あぁ、わかった」
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