177人が本棚に入れています
本棚に追加
「勝敗をつけるだと…。まさか!?」
「さすが恭夜。話が早くて助かるよ。僕の担当もその子だよ。しかも恭夜とは違って、1週間以内に殺せばいいんだ」
「お前一体何をした。普通、人間1人に2人の死神がつくはずがない。それにお前の命のとりかたは死神のルールに反してる」
綾香は2人の話していることがほとんど理解できていなかった。わかったことは、あの赤い死神も自分の命を狙っていることだけである。
「何かしたなんてひどい言いようだなぁ。せっかく、君のために用意したのに。まぁいいや、今日は挨拶にきただけだからもう帰ってあげるよ」
「ならさっさと帰れ」
恭夜がそういうと赤い死神は笑みを浮かべながら消えていった。
「ゲームスタート」
その一言を残して。
・・・
家につくと、綾香は急いで救急箱を持ってきて、恭夜の治療をしようとする。
「そんなことしなくていいから」
恭夜はそれを断る。
「しなくていいって、こんなに血が出るほどの傷なんだからしなきゃダメに決まってるでしょ」
綾香は恭夜の言うことを無視して真っ赤に染まったYシャツめくる。
「あれ?」
驚いたことに、恭夜にはかすり傷一つついていなかった。
最初のコメントを投稿しよう!