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「美咲、おはよ~」
「おは~って、あやが遅刻なんて珍しいね。どうしたん?」
「ただの寝坊~」
「あ、もしかしてまた厄介事してたんじゃないでしょうねぇ」
綾香が幽霊が見えるのを知っているのは美咲だけである。
「え!?や、やってないよ」
「やってたんだ…。あのさぁ、そんなんばっかしてっとそのうちみんな気持ち悪がるよ」
「は~い。以後気をつけます」
「早く席つけ~」
「うわ、もう小谷来たよ。じゃあ私は席もどっから」
担任で数学教師の小谷が教室に入って来たと同時に、美咲は自分の席に戻っていった。
「ん?日下きてたのか。遅刻とは珍しいな。なにかあったのか?」
「いえ、ただの寝坊です」
「そうか、次からは気をつけろよ。それじゃあ授業を始める」
・・・
「あ~、やっと終わった。美咲、これからどっか遊びに行かない?」
「あ、今日はパス。バイトだから」
「何か最近つれないねぇ。昨日もバイトっていってたし…」
「もう、知ってるくせにそういうこと言わない」
「はいはい、美咲の彼氏さんは幸せ者ですね」
「いいでしょ、年に一度の誕生日なんだから」
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