†置き去り†

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リンが可哀想だったから、少し、父さんを困らせてやろうと思った。 「ねぇ、父さん、この先に神様は待って居るのですか?」 前を向きながら、淡々と言った。 「え?」 父さんは急な質問に戸惑っているようだ。 気まずい雰囲気になりはじめた時に、父さんは焦ったように答えた。 「そ、そうだね……」 「じゃあ、どうして?」 「え?」 そんな悲しい顔で僕らを見るの── 口には出さなかった。 わかるような気がするからだ─── .
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