†置き去り†

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しばらくの沈黙の間にも僕らは歩き続けた。 次第に森は深まっていく。 だんだん疲れてきたのか、怖くなっていたのか、 リンはもう一言もしゃべらない。 ぴったりと、あの母にくっついている。 辺りが暗くなりはじめている。 リンも本当は解っているのだろう。 本当は────全てわかってる─ このまま、森の奥に進んでしまえば、 もう、二度と帰ることは出来ないと────── .
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