44人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
ちなみに市ヶ谷とは防衛省の事をである。
しかし
翌日の午前4時
そんな市ヶ谷の陰謀は不可抗力によってもろくも崩れた。
「…む?…なんだ?」
自室で寝ていた佐々木は不意に目を覚まし外を見る。
「ま…眩しい…なんだこれは?」
窓から外を見るとなんと真っ白に光っていたのであった。
その光は丁度、駐屯地を包み込んでいた。キラキラとまばゆく光るそれはゆっくりと回るように流動している。
しばらくすると駐屯地は跡形もなく消え去り、辺りは静寂に包まれる。
何も無くなった山奥ではぽっかり穴が空いていた。
まるでクレーターのように
それでも命なきものは赤い瞳を光らせていた。
帰らずの主人を待って。
最初のコメントを投稿しよう!