980人が本棚に入れています
本棚に追加
全ての行事が終わり、下校時間になった。
「さてと…」
荷物をまとめ、帰る支度をする。
僕は、一人で帰るのが好きだ。
別に友達がいないからとかではなく…。
たた単純に、帰り道の景色が好きなのだ。
それをどうしても一人占めしたくて、誰とも一緒に帰らない。
「えーっと…」
げた箱に着いたのだが、クラス替えをしたせいで靴箱の場所が分からない。
「靴箱どこだったっけ…?」
靴箱がたくさん並ぶ中を一人でうろうろとする。
「靴箱はこっちだよ」
「え?」
突然誰かに話しかけられる。
「渡辺君って、結構ドジだね」
振り向くと、クスクスと笑う沙希がいた。
最初のコメントを投稿しよう!