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いつもの帰り道をのんびりと歩く。
でも、今日はいつもと違う。
今日は、一人じゃない。
沙希と何か話をするわけでもなく、ただそれぞれのペースで歩いているだけだ。
「渡辺君ってさ」
「ん?」
「いつも一人で帰ってるの?」
沙希がこっちを見ながら聞いてくる。
「そうだよ」
「そうなんだー…」
そう言うと、沙希は何も言わなくなった。
「…吉田さんもいつも一人?」
あるはずないと思ったが…なんとなく気になったので聞いた。
「うん、一人だよ」
「え?」
予想外の返事についつい驚く。
「ど、どうして?」
「えっとねー…」
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